毎日運転していると、眠たくなることってありませんか?かく言う私も運転歴20年近くなりますが、居眠り運転で事故を起こした回数は何度もあります。
あまりに事故回数が多いので一度お医者さんに相談したことがありました。
その時に教えてもらったことを踏まえた上で
- 運転中に眠たくなる原因
- 眠たくならない対策
- 眠たくなった時の対処法
を順番に紹介していきます。
眠たくなる原因
運転中に眠たくなってしまう原因はいくつかあり、
- 睡眠不足
- 低周波の安定した振動
- 生体リズム
- 単調な道での集中力の低下
- 快適すぎる車内
- 薬の副作用
- 深夜の運転
などが挙げられます。それぞれ順番に見ていきましょう。
睡眠不足
現代人にとってはもっとも多い原因の1つに挙げられます。1日の平均睡眠時間が6時間以下の人は慢性的な睡眠不足に陥っている可能性があり、それを「睡眠負債」と呼びます。
運転のパフォーマンスが落ちて、飲酒運転と同じレベルの危険運転になりかねません。
→睡眠負債 コトバンク
低周波の安定した振動
人間工学関連の英機関誌「エルゴノミクス」に発表された研究によれば、車やトラックのような乗り物がもたらす「低周波の安定した振動」が、十分に休息を取った健康な人にさえも眠気を生じさせる可能性があるというのだ。
引用元:Newsweak
よく子供を車に乗せるとあっという間に寝てしまうことってありませんか?それはエンジンの音と運転時の適度な振動が眠気を誘うと言われています。
生体リズム
居眠り運転の主要な原因は、睡眠不足と生体リズムである。眠気は、24時間、12時間、 2時間の生体リズムの影響を受けており、特に早朝と午後に眠気が強くなる。この強い眠気によって緩徐眼球運動や瞬眠が生じ、居眠り運転へとつながっていく
引用元:居眠り運転発生の生理的メカニズム
上の説明でもあるように、生体リズムの影響で眠くなる時間が決まっています。一番眠くなる時間は午後2時と深夜2時になります。昼食後に眠くなる要因の1つがこの生体リズムです。他には食後血糖値が関係していますよ。
単調な道での集中力の低下
高速道路などのまっすぐな道は単調すぎて脳に刺激が与えられずに、眠気を誘ってしまいます。
快適すぎる車内
今の車はエンジンの音が静かになり、シートはフカフカで座りやすく、温度管理も一定に管理でき車内はリラックスしすぎて逆に危険になることがあります。睡眠不足と重なると、眠気の原因になってしまいがちです。
薬の副作用
薬の副作用で眠気を引き起こすものはたくさんあります。代表的なもので風邪薬や頭痛薬です。自分が普段使っている薬をよく確かめてくださいね。
眠気の起きる薬一覧はこちら→日本赤十字社
深夜の運転
朝から起きていて深夜に運転している状態はとても危険です。生体リズムで深夜2時は眠気を引き起こす時間になり、さらに起床してから17時間以上経つと、運転パフォーマンスは劇的に落ちてしまいます。
詳しくはこちら→東洋経済
眠たくなる予兆
眠気は自分では意外と気付きにくいもので、「まだ大丈夫」、「もう少し運転できる」、「あと少しで家に着く」と考えながらいつの間にか居眠りをして事故を引き起こすことはよくあります。
そうならないためにも眠たくなるサインを見逃さないようにしましょう。
- あくびが出る
- まばたきが増える
- 一瞬記憶が飛ぶ
- 車線を超えてしまう
- 高速道路の出口を見逃した
これらの症状が出たら、眠たくなる予兆と思って、すぐに対処する必要があります。
では、眠たくなる前にやれる対策から順番に説明しますね。
眠たくなる前にする対策
お医者さんに相談した時に一番言われたのは、眠たくなる前に対策しておくのが一番効果的で現実的だと言うことです。
なぜなら眠たくなった時点で正しい判断ができなくなっている可能性があるからで、脳の活動が著しく低下した状態でまともな判断ができなくなる前にしっかり対策しておきましょう。
十分な睡眠
睡眠は一日最低6時間取るのが良いとされています。ただそれができないのが今の社会人ですよね。私も1日平均睡眠時間が5時間なので十分な睡眠が取れていない一人です。
なのでなるべく睡眠の質を上げるようにしましょう。
睡眠の質を上げるには、
- 必ずベットで寝る
- 寝る前は照明を暗くする
- アロマの香りを使って安眠を促す
- 寝る前はスマホやパソコンをいじらない
があります。疲れているとついついコタツやソファーで寝てしまったり、電気をつけっぱなしで寝落ちしたりしていませんか。それでは体の疲れも取れず、悪循環になってしまうので、最低限ベットできちんと寝ましょう。
またスマホやパソコンから出る「ブルーライト」は交感神経を刺激して眠りを妨げるので寝る前はいじらないようにするのがいいですね。
長時間運転の時には適度な休憩
トラックの運転手でも2時間に一回は休憩をする規則があります。それだけ運転は集中力が必要なんですね。運転が苦手な人はこまめに休憩を取るのがいいと思いますよ。
車を止めて外に出るとリフレッシュできて、良い気分転換にもなります。
カフェインを事前に摂取
カフェインは眠たくなる前に事前にとっておきましょう。カフェインが体内で効果を発揮するのは飲んでから30分後です。
眠くなってからでは遅いので運転前や運転中に摂取しておきましょう。代表的なものはコーヒーですが、苦手な人は他のもので補いましょう。
- 紅茶
- お茶
- チョコ
- ココア
- 炭酸飲料
苦いのが苦手な人はチョコがおすすめです。今はカフェインレスの商品も出回っているので、間違えないように確認してから買いましょう。
空調管理の徹底
車内の空調管理で一番きおつけたいのが冬の暖房です。外が寒いからといって暖房をガンガンにしていると、車内の温度が上がりすぎて、逆に眠気を誘ってしまいます。
これは体温が上がることで副交感神経を刺激して体がリラックス状態になってしまうからです。眠気対策にはちょっと寒いぐらいの温度設定がいいですね。
ガムを噛む
ガムは眠気覚ましにいいとよく言われますが、これは顎の運動が脳に刺激を与えて眠気を防止してくれる役割をしています。ただ、眠気が来てからではほとんど効果はないので、あまり頼りすぎないほうがいいと思います。
ミント系のタブレットタイプで10粒以上を同時に食べると涙が出るぐらい口の中が辛くなり、眠気が飛びます。おすすめはしません。
歌を歌う
自分の好きな音楽を聴きながら車内で熱唱するのも、眠気対策になります。先に書いた顎を動かすに通じるものがあります。音量を上げすぎて、周りの迷惑にならない程度にしましょうね。
眠気を覚ます香りを使う
アロマの香りの中には眠気を抑えてくれる香りがあります。
- ペパーミント
- ローズマリー
- ユーカリ
- 柑橘系
あたりは眠気防止としておすすめです。車内もいい香りに包まれるので一石二鳥ですよ。
眠気防止グッズを使う
お手軽なグッズを使って眠気対策を取ることができます。効果の高いものを厳選してみました。
冷却シート
熱冷ましの時に活躍するアレです。体を冷やすことで副交感神経の働きを抑えて眠気を防止してくれますよ。
ナップアラーム
これは眠くなった時に活躍する、耳につけるアラームです。首の角度が下がると自動的に耳元でアラームが鳴り強制的に起こしてくれます。
もしも眠くなってしまった時の対処法
事前に対策しても眠気に襲われてしまうことはあります。そうなった時の対処法も説明しますね。
短時間の仮眠を取る
一番の対処法は仮眠を取ることです。睡眠不足で眠くなっている場合は特に仮眠が大事になります。専門用語でパワーナップといって20分程度の短時間仮眠を取ることで睡眠不足を補うことができます。仮眠するときはシートをあまり倒さずに寝るとすぐに起きれます。
車を止めて外で体を動かす
車の中でいくらストレッチしても眠気を取るのは困難です。一旦車を安全な場所に止めて体を軽く動かしましょう。多少の睡魔なら対処できます。
眠気覚ましのツボを押す
眠気覚ましのツボがいくつかあるので紹介します。
中衝(ちゅうしょう)と合谷(ごうこく)
中衝は眠気覚ましのツボで中指の爪の生え際にあります。反対の親指と人差し指で掴んで左右にグリグリします。
合谷は人体の機能を高めてくれるツボで、万能ツボとも呼ばれています。
反対の親指で気持ちいいと感じる強さで推し揉みます。
労宮(ろうきゅう)
ストレスや疲労に効くツボです。手のひらの真ん中にあります。
ツボを中心に手のひら全体を指圧しましょう。
顔を洗う
冷水で顔を洗うと、交感神経を刺激して目覚めやすくなります。即効性がありますが持続性はありません。仮眠した後にするのが効果的ですね。
窓を開ける
窓を開けて外気を取り入れる方法です。高速道路で止まることができない時にやりましょう。こちらも即効性はありますが、持続性はありません。車を安全な所に止める前の予防策の1つとして考えておくのがいいと思います。
最後に
居眠り運転は非常に危険な行為です。飲酒運転が危険な運転だというのは免許を持っている人なら知っていると思いますが、居眠り運転はそれと同じぐらい危険な運転なんです。眠たくなると、
- 運転がふらつく
- 反応が遅れる
- ブレーキが遅れる
- 危険回避が遅れる
- 速度をコントロールできなくなる
- 車線を逸脱する
などの状態になりがちです。これは飲酒運転と同じぐらいパフォーマンスが落ちている状態なので、そうならないための対策をしっかり立て、無理のない運転を心がけましょう。
まずはしっかりと睡眠を取ることから始めるのが居眠り運転防止の第一歩ですね。